日々の生活においてパソコンやスマートフォンを使用する時間が増えてきています。
そういった方は目が疲れ、ショボショボとしてぼやけてしまったりすることってありますよね。テレビ鑑賞や読書、車の運転などを長時間行っていると、目に疲れを感じてしまうことがあるかと思います。
モノが見づらくなるといった影響以外にも、場合によっては頭痛や肩こりを誘発してしまう可能性があるため注意が必要です。
今回は、手軽にできる目のセルフケア方法についてご紹介させていただきます。
目次
1.「目の疲れ」について
目に疲れを感じる場面は多々あると思いますが、目の疲れは大きく2つに分類することができます。
まずは自分の目の疲れ方について理解を深めておく必要があります。
1-1.眼疲労
眼疲労は、一時的な目の疲れのことをいいます。
集中的に目を酷使するようなケースだと、この眼疲労となることがあります。
この疲れは、睡眠などで目を休息させることで自然と解消されます。
身体の他の部位へ悪影響を与えることもないと言われ、症状としては軽度のものと判断できます。
1-2.眼精疲労
眼精疲労は、身体の別の部位にも頭痛、肩こりなどといった症状が出てしまいます。
また、眼疲労のように一時的なものではなく、これらの症状が慢性的に繰り返されることが多いです。
こういった症状がでた時は、生活の仕方を見直すなど、大きく改善を必要とする必要があります。
眼精疲労でお悩みの方は決して少なくないそうですよ。
2.目が疲れる原因
目に疲れを感じたときは、それだけ目に負担がかかっている証拠です。
目に負担がかかるであろう原因を3つの観点で挙げていきます。
2-1.「目」における原因
2-1-1.矯正不良
視力の低下などが原因となり、メガネやコンタクトで矯正している方もいらっしゃるかと思います。
この視力矯正が適切に行われていないと、目がピント調整しようとし筋肉が緊張した状態が続きます。
本来、適切な視力とすることで目にかかる負担を軽減させる役割もある視力矯正ですが、最適な度数に合っていなかったり、左右で視力差がありすぎたりすると、目に負担がかかってしまうことがあります。
2-1-2.ドライアイ
ドライアイとは、目を保護するために必要な「涙」の量や質のバランスが崩れることで、目の表面に傷が生じてしまう病のことを言います。
パソコンやスマートフォン、コンタクトレンズの長時間使用などにより発症する可能性が高く、近年ではドライアイの患者さんは増加傾向にあります。
2-2.「病気」における原因
2-2-1.自立神経失調
目の疲れを訴える人の多くに、肩こり、便秘・吐き気などの自律神経失調症を伴っているケースが多く見受けられます。
自律神経が乱れている、首周りの筋肉が疲労し、肩こりなどに繋がります。そうすると目や脳へ行き渡る血液の流れが悪くなります。
また、目への神経伝達もうまく伝わらず、結果として目の毛細血管へ血液や酸素がスムーズに循環されなくなってしまい、目の疲れへとつながっているケースがあります。
2-2-2.更年期障害
更年期になると、眼球を支えている筋肉が衰えてくることにより、目が疲れやすくなると言われているようです。
焦点を合わせるための水晶体のコラーゲンが減少することによって弾力が失われ、調整力の衰えによって細かい文字などが見づらくなります。これが俗にいう「老眼」で、それによって目が疲れてしまうことがあります。
2-2-3.内臓疾患
肝臓は分解した栄養素を血中に送り込む役割を果たしていますが、この肝臓の機能が低下してしまうと、目にも十分な栄養が行き届かなくなることが考えられます。
血液を全身へ行き届かせる心臓も同じように考えることができるのではないでしょうか。
内臓トラブルも、目の疲れに繋がる可能性があります。
2-3.「環境」における原因
2-3-1.エアコンの使用
エアコンは室温や湿度をコントロールするうえではとても便利ですが、使用方法によっては乾燥を生み出してしまいます。
エアコンが効きすぎた部屋に長時間いると、目が乾燥し疲労してしまうことがあります。
季節によっても、室内の乾燥は気にすべきポイントだと言えるでしょう。
2-3-2.パソコン・スマートフォンの使用
インターネットが普及した現代社会において、パソコンやスマートフォンを使用する機会は多いかと思います。
画面から発せられる赤・黄・緑・青など様々な光は目に与える負担が大きいとされています。長時間に渡って画面を見つめていると、目が疲れてしまいます。
2-3-3.不適切な部屋の明るさ
暗いところではモノが見えにくいですよね。
本来、目の機能が発揮されるのは明るい光があることが前提ですが、暗い部屋で明るいものを見つめようとしたりすると、それだけピントを合わせる作業が発生します。
明るすぎる光でも、目の使い方が変わってくるので、適切な明るさを保つことが重要となります。
3.目の疲れを解消する方法
目の疲れを放置すると眼精疲労に繋がりがちです。
解消するための取り組みを定期的に行うようにしてみましょう。
以下に挙げる方法を参考にしてみてください。
3-1.ツボをマッサージする
目の周りにあるツボを刺激することで、疲労を緩和することができるとされています。
効果的なツボを4つご紹介します。
3-1-1.清明(清明)
目の不調全般に効果的なツボです。
位置:目頭の上のくぼんだ部分
押し方:鼻筋を親指と人差し指ではさむようにして垂直に押す
注意点:眼球の方に向かって力を加えないようにする
3-1-2.攅竹(さんちく)
頭痛やストレスの緩和にも効果的なツボです。
位置:眉間側の眉頭
押し方:患部に親指の腹を垂直に当て、上に押し上げるように押す
3-1-3.魚腰(ぎょよう)
目のむくみやたるみにも効果的なツボです。
位置:眉毛の中心あたり
押し方:患部に親指の腹を垂直に当て、上に押し上げるように押す
注意点:刺激に過敏なツボのため、力を入れすぎないようにする
3-1-4.糸竹空(しちくくう)
視力の回復にも期待されているツボです。
長時間に渡って目を酷使した場合はこのツボを刺激することで、疲労が蓄積するのを予防できるとされています。
位置:眉尻辺りの少しくぼんだ部分
押し方:人差し指の腹で弱めの力で押す
注意点:魚腰同様、刺激に過敏なツボのため、力を入れすぎないようにする
3-2.目元を温める
目元を温めてあげることで、血行が良くなり筋肉がほぐれていきます。
ホットアイマスクや蒸しタオルを使用してみると良いでしょう。
目元の血行を良くすると、交感神経から副交感神経に切り替わる働きをし、リラックス効果も高まると言われています。
目が炎症などを起こしているようなときは行わないように注意しましょう。
3-3.ストレッチする
目やまぶたを動かしてストレッチしてみましょう。
手軽なストレッチ方法を以下に挙げます。
目を酷使した際、目に疲れを感じた際に実践してみてください。
3-3-1.ぐるぐる体操
①目だけを時計回りにゆっくり回す
②次は半時計回りにゆっくり回す
③各2~3週を数セット繰り返す
3-3-2.ギュッパ体操
①まぶたをギュッと固く閉じる
②数秒後にパッと大きく見開く
③ゆっくりと5~10回繰り返す
3-4.遠くを見つめる
近くのものを見ていると、ピントが固定されて目の疲れに繋がります。
定期的に、遠くの景色やモノをみてピントを合わせる筋肉をほぐしてあげるようにしましょう。
ポイントは遠く・近くを交互に見ることです。
目元の筋肉を積極的に動かすことで、疲労が溜まりにくくなるとされています。
3-5.ガムなどを嚙み口元を動かす
口元を動かすことでも、顔や目の周りの血行が良くなるとされ、ストレス解消・リラックス効果なども見込めます。気分転換の意味も込め、ガムなどを噛むことは有効的です。
また、日頃の食事などにおいても、よく噛むことを意識しておくと良いでしょう。
4.目の疲れを予防するためには
普段から目に疲れを溜め込まない取り組みも重要です。
予防を実施して対策しておきましょう。
4-1.矯正している場合は度数を見直す
メガネやコンタクトを使用している場合は、適切な度数でに調整しておく必要があります。
定期的に視力の確認を行い、自分の視力に合った矯正が行うようにしましょう。
たとえ矯正を行っていても、視力は変化していきます。
見づらさを感じた際などは、調整を行うべきタイミングと言えるでしょう。
4-2.しっかりと睡眠をとる
目の疲れは睡眠で回復させることができます。
睡眠を怠ってしまうと疲労が蓄積して、より症状が悪化してしまうケースがあるので要注意です。
規則的で質の高い睡眠を心掛けてみましょう。
睡眠不足は、他にも健康に悪影響を与える可能性があると謳われています。
目への配慮のみならず、体全体の健康を意識して、睡眠状態を見直してみると良いでしょう。
睡眠不足による悪影響についての詳細を挙げますので、参考にしてみてください。
→睡眠不足による3つの悪影響とは?日々の快眠が健康への第一歩!
4-3.目の健康に良いモノを食べる
目の健康を保つためには日々の食事に気を付ける必要があります。
目の健康を促すのに良いとされる主な栄養素は以下の通りです。
・ビタミンA
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンC
・アントシアニン など
これらの栄養素を豊富に含む食べ物は以下の通りです。
4-3-1.ブルーベリー
ブルーベリーにはアントシアニンが豊富に含まれているようです。
アントシアニンは目元の筋肉の血流を良くしてくれる効果があります。
ポリフェノールの一種であり、ブルーベリー以外にも、ブドウや紫イモなど、紫っぽい色の食べ物に含まれています。
4-3-2.キウイ
キウイにはビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは血管を強くし、細菌などから目を保護してくれる効果があります。
ストレス軽減も見込めるそうですよ。
レモンやいちごなどの果物に多く含まれています。
4-3-3.豚肉
豚肉にはビタミンB郡が豊富に含まれています。
ビタミンB1の不足は目の疲れに関わってきます。
ビタミンB2は目の充血の解消などの効果があります。
ビタミンB群は目の健康において重要な栄養素と言えるでしょう。
4-3-4.モロヘイヤ
モロヘイヤにはカロチンが豊富に含まれています。
カロチンは体内でビタミンAに変わり、目の健康の手助けをしてくれます。
人参やほうれん草などといった緑黄色野菜に多く含まれています。
5.症状が重いと感じた場合
眼精疲労となると、目以外の部位にも不調をきたしてしまいます。
症状の緩和がなかなか見込めないようであれば、一度医師の診察を受けましょう。
原因をしっかり見極め、適切な対処を施す必要があります。
もし、目の疲れ以外の要因で体調に不調をきたしていた場合、対処が遅れることでより重大なトラブルを招いてしまう可能性もあります。
難しい判断は専門の方にしていただくほうが確実です。
6.まとめ
ここまで目の疲れの原因、解消法、予防法などについてまとめてきました。
現代社会において、様々な病気と言えないような症状に悩んで生活をしている方が非常に多いといわれています。
そういった症状は意外と目の疲れからきていることも考えられます。
日々当たり前のように使っている目は案外疲れていることが多いです。是非しっかりとしたケアを施してあげましょう。