白目の部分が充血する経験をされた方は多いと思います。
朝起きたら目が真っ赤になってたりしてびっくりしますよね。
充血しているだけでは視力などに大きな影響は与えませんが、やはり目が赤くなっていると心配になりますし、見栄えもよくありませんよね。
今回は目が充血する原因と解消する方法などについてご説明させていただきます。
よく目が充血してお悩みの方は参考にしてみてください。
1.「充血」とは
目における充血とは、白目の部分の血管が膨張することによって赤く見える症状のことを言います。血管が浮かび上がるように見える場合もあります。
ウィルス感染や炎症によってたくさんの血液を必要とする際に見受けられます。
一般的に充血には2種類あるとされています。
それぞれの特徴を把握しておきましょう。
1-1.結膜充血
結膜と呼ばれる部分の血液量が増えることで血管が太くなり、白目やまぶたの裏側が赤く見えるのが結膜充血です。
目やに、涙を伴うこともあるのが特徴で、特に白目の部分が赤く染まります。
1-2.毛様充血
角膜に近い位置から赤く染まっていき、角膜から離れるほど症状が薄れているのが毛様充血です。
目やにの併発は見られず、まぶたの裏側も充血はしないようです。
2.「結膜下出血」について
充血に似た症状として「結膜下出血」があります。
こちらは結膜下部分の毛細血管が破裂して出血した状態です。破れた白目部分が出血で滲んだようになります。
飲酒や外傷など、発症し得る要因は多々考えられており、よく見受けられる症状のようです。
白目部分が赤く染まることで充血と勘違いしやすいですが、別物の症状であることを覚えておきましょう。
出血を起こしているということもあり、症状がなかなか改善されない場合や、再発を繰り返しているような状態であれば注意が必要となります。
3.充血が起きる原因
ここでは目が充血する原因について挙げていきます。
3-1.目の疲れによるもの
目を活動させるために多くの血液を必要とすることで、血管の拡張が見受けれるようになります。酷使した目には血が集中する状態となり、充血が発症します。
目を活発的に使用している際は無意識的にまばたきの回数も減っているので、より目が疲れやすく充血しやすい状態となってしまいます。
3-2.乾燥によるもの
乾燥によっても、目は充血した状態になることがあります。乾燥が角膜の外側を傷つけて炎症が起こります。その炎症が充血を引き起こしていると考えられてます。
空気が乾燥していることはもちろんですが、体調不良によって涙の量が減ってしまった際も目が乾燥してしまうと言えます。
3-3.ストレスによるもの
ストレスによって自律神経に乱れが出てしまうと、涙量が減るなどといった体調の変化が現れます。
目の潤いが失われると、白目が傷つきやすい状態になり、充血を引き起こすとされています。
目の乾燥はよりストレスを悪化させる可能性もあるため、悪循環に繋がることもあります。
3-4.紫外線によるもの
室外での活動時など、紫外線を浴びることによっても目に炎症が起こり得ます。
「目が日焼けする」といった表現をする場合もありますが、実情としては充血を引き起こしていると考えられます。
紫外線によるダメージはその場では気づきにくく、後々充血などといった症状で現れてくるので、あらかじめ対策をしておくことが重要となります。
3-5.アレルギー反応によるもの
アレルギー性結膜炎などといったアレルギー反応を起こすことによって発症する充血もあるようです。
花粉症などが主な例として挙げることができます。
目にとって不快感を与えるものは、できるだけ混入を防ぐ必要があります。
3-6.異物混入によるもの
ホコリやチリといった異物が目に入ってしまうことで、炎症や乾燥を生み出す場合があります。
硬い固形物などが目に入った場合は傷つくことによる出血となる可能性があるので注意してください。
充血しているのか出血しているのかを見極められるようにしましょう。
3-7.コンタクトレンズの不適合によるもの
視力の矯正としてコンタクトレンズを使用される方もいらっしゃるかと思いますが、不適切な使用方法だと目に悪影響を与えることがあります。
コンタクトレンズが原因となったドライアイや、目の傷が充血を起こす原因ともなります。
3-8.メイクによるもの
まぶたの内側からは涙が蒸発しないように油を出すマイボーム腺というものがあります。
目元のメイクの際にこの腺を塞いだしまうと、油分の分泌が足りなくなり乾燥してしまいます。お化粧の際は目に異物が混入する可能性もあるため、充血となる要因と考えられます。
4.目の充血の解消方法
目の充血が気になる場合は解消する取り組みを行いましょう。
以下に解消する方法を挙げますので参考にしてみてください。
4-1.目を休める
まずは目をしっかりと休ませてあげる必要があります。
目の使用を抑止することで、拡張した血管をもとの状態に戻してあげることができます。
睡眠などで目を閉じる時間を作ってみてください。
4-2.目薬を使用する
目薬で目に潤いを与えてあげるのも一つの手です。乾燥を感じた際などに手軽に使用できるので便利です。
使用する際は自身の目の症状に適したものを選び、もし合わないと感じた場合は使用を控えるようにしてください。
4-3.目元を温めたり冷やしたりする
血流を促すためには目元を温めたり冷やしたりするのが効果的です。
方法としては温かいタオルと冷たいタオルを用意して交互に目に当ててあげると良いでしょう。
血管の拡張と収縮を繰り返すことで、疲れの原因でもある老廃物を流し出し充血の改善にも繋がります。
4-4.加湿して乾燥を解消する
充血している際は室内などが乾燥している可能性があります。
加湿をして湿度を高めるようにしましょう。
エアコンを使用した場合や、乾燥しやすい季節は注意が必要です。霧吹きで水分を巻いたり、洗濯物を室内に干すのも加湿には有効です。
5.目の充血の予防
目が充血する要因を抑えて予防するようにしましょう。
日頃から気を付けておくことで充血する可能性を軽減することができます。
5-1.定期的に目を休ませる
目を酷使してしまうと充血を引き起こしてしまいます。
特にパソコンやスマートフォンなどは、光の影響や小さな字を読もうとすることで無意識的にまばたきの回数が減ってしまいます。
目の疲れや乾燥を軽減してあげることが重要です。目を閉じたり、遠い景色を眺めたりして目の緊張を和らげてみてください。
5-2.目が乾燥しないようにする
乾燥は目の充血を生み出す原因となります。
目が乾燥し得る事象を軽減するようにしてください。
例として、
・こまめに目薬をさす
・加湿器を使って室内の湿度を高める
・意識的に瞬きをする など
これらの取り組みを行ってみましょう。
5-3.目を洗う
目に異物が入っていたり、汚れた状態になっていると充血を引き起こす可能性があります。
こまめに洗眼をして、目を清潔な状態に保っておくようにしてください。
ただし、強く何度も洗いすぎてしまうと目に傷がつきかねません。擦りすぎない程度に洗眼するようにしましょう。
5-4.外出時は帽子やサングラスを使用して紫外線を防ぐ
紫外線を防ぐことも目の充血の予防になります。
日差しの強い日の外出などは、帽子やサングラスを使用して紫外線から目を守るようにしてみてください。
紫外線をたくさん浴びたと感じた際は、目薬などでケアしてあげるようにしましょう。
5-5.ストレスを溜め込まない
ストレスを抱えていると、目の疲労や乾燥を生み出す原因となります。
ストレスを溜め込まないよう、リフレッシュできる時間を設けるようにしましょう。精神状態が安定していると、体調面も良好になっていきます。
5-6.コンタクトレンズは適切に使用する
間違った方法でコンタクトレンズを使用していると、目にダメージを与えてしまいかねません。
特に日替わりで使えるソフトコンタクトなどを何日もつけっぱなしなどにするのは絶対に良くありません。
またコンタクトレンズが汚れていたり、着用したまま睡眠してしまうといったことがないように心掛けてください。
5-7.メイクはしっかりと落とす
女性の場合は目元をメイクすることもあるかと思います。
メイクを残したままの状態だと、化粧が目に入ってしまう危険があります。入浴時や睡眠時にはしっかりとメイクを落としておくようにしましょう。
6.目が充血している際に注意すべき症状
目が充血する際には、他の症状を併発する可能性があります。
以下に挙げるような症状が見受けられた場合は、目の危険信号と捉えることもできるので注意してください。
充血と併せて症状の確認をするようにしましょう。
6-1.強いかゆみがある
かゆみを伴っている場合、アレルギーが影響している可能性が考えられます。
アレルギー反応は悪い影響から身体を守ろうとしている証拠ですが、その反応が強く出すぎてしまうとかゆみなどで現れてしまいます。
アレルギー性結膜炎となってしまった場合、白内障や網膜剥離などを引き起こす可能性もあるので注意してください。
6-2.痛みがある
充血とともに痛みを伴っている場合も注意が必要です。
痛みは目から発せられる危険信号の場合もあるので、症状の様子から病気の可能性を疑うようにしましょう。
痛みを伴う症状を以下に挙げておきます。
・強膜炎 ・・・ 白目の膜の一部に炎症が起こる
・角膜炎 ・・・ 黒目の表面に傷つき、染みるような痛みがある
・結膜異物 ・・・ 白目やまぶたの裏側に異物がついている
・麦粒腫 ・・・ まぶたに起こる炎症
・球後視神経炎 ・・・ 眼球の後ろ側に出る痛み など
症状が悪化して重症に繋がる可能性もあるため、目が痛いと感じた際は早めに眼科を受診するようにしてください。
6-3.目が見えにくい・見えない
少しでも視力の低下や見えずらさを感じた場合は速やかに病院で診察してもらうようにしてください。
見えにくさを訴える方の多くは角膜の障害や目が硬くなる症状がでている可能性があり、充血も伴うと言われています。
充血していなくても、見えにくさは目の機能に何らかの不調を訴えている証拠なので、注意するようにしてください。
7.心配な場合は眼科で診察を受けるべき
目が充血している際は何かしらの病気を発症している可能性もあることから、自己判断のみで対処してしまうのは危険な場合もあります。
充血を解消する取り組みを行っていても、なかなか改善されないようであったり、長期的に充血している様子が見受けられた場合は早めに病院へ行き診察してもらうようにしてください。
対処に問題があると、視力の低下であったり、最悪の場合は失明などといったこともあり得ます。重症になる前に専門の方に診ていただくことをオススメします。
8.まとめ
今回は白目の充血についてまとめてきました。
目の充血は中々取れにくく、悩まれている方も多いかと思います。痛みやかゆみがない場合は、なんでこんなに目が赤いの!?といった風にストレスになりますよね。
ご自身の目が充血した原因をしっかり特定し、再発しないように予防していきましょう。
また、目の充血が何かしらの病気の初期症状になっている可能性もあります。しっかり対策をしながらその後の症状を見守り、ひどい場合は眼科への受診を行ってください。